創業120年を超える老舗ブランド「二上(ふたがみ)」
本日は『FUTAGAMI』のランプについてご説明していきたいと思います。
FUTAGAMIは1897年(明治30年)創業の真鍮の鋳物メーカー「二上」が立ち上げた真鍮の生活ブランド。今の暮らしに馴染む真鍮製品を作るメーカーで、日本における銅器の生産額の約95%を占め、伝統工芸である高岡銅器の産地富山県高岡市生まれのブランドです。
真鍮(しんちゅう)はどんな素材?
真鍮(しんちゅう)とは、銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金のことです。それぞれの割合や与える熱によって色が変わるので、いろいろな色が存在します。亜鉛の含有量が少ないと赤味が強く軟らかい、亜鉛の含有量が多いと金色に近く硬いという特徴があります。英語表記ではBrass(ブラス)と表記されます。「ブラスバンド」という言葉を耳にした事はありませんか?ブラスバンドはサックスやトランペットなどの金管楽器のみの楽団のことです。私もそう言えば!と思いだしました。
身近なところで言うと5円玉も真鍮です。真鍮は耐腐食性が強く、加工が比較的容易です。そのため太古から建築金物、船舶金物、家具金物など、いろいろな分野で使われてきました。また素材の持つ風合いが柔らかく、優雅な光沢で、美術工芸品や仏具などの素材としても長い歴史があります。
FUTAGAMIの真鍮の特徴
真鍮は使えば使うほど表面が酸化し、独特の味わいがるモノです。使用場所によっていろいろな表情に変化していきます。銅と亜鉛との合金で、経年変化により酸化して少しずつ枯れた色合いになり、独特の深い味わいが出る素材です。
照明について
Vanilla宇都宮で展示しているのはペンダントランプ『明星』黒ムラ。高岡鋳物が培ってきた真鍮の伝統的着色技法『黒ムラ』一般的な塗装やメッキとは異なり、画一的ではなく、ひとつひとつ表情があり、暖かみのある古美な金属の表情を作ります。使い込むと経年変化により、味わい・色味が深まり、真鍮鋳肌と同じように深い色に落ちつきます。
『黒ムラ』は、漆をベースに顔料を混ぜて調合した塗料で着色し、その後、熱を加えながら、刷毛を使って「おはぐろ」を擦り込み、ムラや表情をつけていきます。この技法は仏具や仏像を昔から手がけてきた高岡鋳物に古くから伝わる着色の技です。
このムラがアンティークのような独特の雰囲気を醸し出し、味わい深い雰囲気をより一層強くします。もちろん、真鍮なので小ぶりなサイズでも多少の重みがあります。外側は少しざらざらとした手触りでマットな黒に対し、内側は真鍮に光があたることによってできるコントラストがとてもかっこいい色合いです。角度によって側面のカッティングが違った表情を見せ、小ぶりなサイズ感なので真下をしっかりと照らしてくれます。
変化を楽しむのが真鍮の楽しみ
真鍮の使い始めはピカピカですが、時が経つごとに深みを増していきます。いわゆる「くすみ」のようなものですが、これがまたいいんです。長く使うことによっていろいろな変化を楽しむ事ができます。たくさん使って触ってこれからどのように変化していくか楽しみですね。大切に使って一生モノにいていきたいですね。
コーディネート
『FUTAGAMI』のペンダントランプはよくキッチンのランプとして登場するイメージですが、いろいろな場所に使用したいランプです。キッチンはもちろんダイニングや玄関、和室に使用しても存在感があっていいですね。
小ぶりなサイズでスポットライトのように手元を照らしてくれるのでデスクランプとしてもオススメです。どんなインテリアに合わせても存在感がでるランプです。
展示品
ペンダントランプ『明星』黒ムラ
シェード:小φ156×h120
コード長さ:500 or 700
電球:E17型60W
※真鍮のシーリングカバー付き
最後に
長く使って変化を楽しむ!これこそロングライフデザインだと思います。経年変化のある真鍮は暮らしに馴染んでいく素材です。大切に大切に使って、自分だけのランプにしていきたいですね。自分へのご褒美や大切な人にプレゼントしてみてはいかがですか?
コヅカ
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